教育関係者・学校の先生だけじゃなく絶対みんなが見るべき!大ヒット★ドキュメンタリー映画『みんなの学校』を見て。

「多様性」「個」を大切に、生徒と先生が共に助け合い成長、不登校も特別支援学級もない⁉みんな同じ教室で学ぶ学校の話。

私は教育免許も持っていないし、みんなの前で何かを教えたりという経験もほぼないですが、

この映画はみんなが見るべきものだと痛感したのでシェアします♪

人生、生きる上で大切な考え方が詰まっています!!!

映画を見に行く前日。

「明日早起きかー、ゆっくり寝てたいなぁ。。」

「行くのちょっと面倒だけど、行かなかったら後悔するよなー…」

なんて考えながら前日まで過ごしてました(笑)

でも重い腰をよっこらしょと起こし、気合を入れなおし起床!!

その日は普通に仕事があって13時出勤。私が見た『みんなの学校』というドキュメンタリー映画は9時45分から11時50分くらいまでだと聞いていたので、移動時間も考えてギリギリセーフ♪

特別に無料で見れたのでめちゃめちゃラッキーでした。もう感動で涙ぽろぽろりん。

見に行くという選択肢を選んで本当に良かったと思いました✨

『みんなの学校』鑑賞のキッカケ

キッカケは数週間前にボランティアで参加させていただいた東京都目黒区にある、とある「アフタースクール」でした。

特別支援が必要だったりする子供たちが放課後に集まって、スタッフと一緒に遊んだり宿題をやったり、時には誕生日の子がいればパーティなんかもします。

そこのスタッフさんと最初話したときに

「何か勉強会みたいなものがあれば行きたいです!」

と伝えておいたこともあって、今回『みんなの学校』の上映会にお誘いいただいたんです。

そんなアットホームなアフタースクールのボランティアに応募した、そもそもの理由もこれまたドキュメンタリー映画でした✨

大学時代からの友達が紹介してくれた『いろとりどりの親子』という国際的な映画で、都内だと渋谷のUPLINKという小さな映画館でしか上映されていません。

外国人メインで(特にアメリカ?)、多様な子供たちとその親のストーリーがいくつか紹介されています。自分の子どもとの向き合い方、育て方など、日常に密着しているもので、時にはほっこり、時には苦しい、そしてもどかしい思いにさせられました。

その映画を見たあとすぐに映画館でアフタースクールのボランティアに応募したんです!

人を動かす映画ってすごいですよね。紹介してくれた友達にも感謝です♪

本当にありがとうございます\(^o^)/

大空小学校を簡単に紹介

大阪にある大空小学校は2006年に、隣町の学校が生徒でいっぱいになって作られた学校。

目指すのは「不登校ゼロ」!

学校の理念は「すべての子供の学習権を保障する学校をつくる」こと!

特別支援教育の対象になる子、自分の気持ちをうまくコントロールできない子もみんな同じ教室で学び、生活する公立小学校です。

普通は1クラスに特別支援が必要な子って、1人や2人くらいだと思います。私が小学生の頃もそのくらいでした。そして、多くの場合いじめられていましたね…

それに対し、大空小学校では1クラスに10人くらい特別支援を必要とする子がいたりするんです。

他の学校で不登校だったり、学校嫌いになってしまったり、何かさまざまな理由で通学が困難になってしまった子が、安心して通うことができる学校を目指して現在も存在しています。

大空小学校の魅力

大空小学校の教育に対する熱、というよりは1人1人に対する想いの強さと個の尊重には圧倒させられます。

生徒を教育するのはもちろん、共に働く先生への教育も本当に素晴らしいんです。

ダメなことはダメ!ときっぱり言い、何か問題があれば一緒に解決。

生徒も先生もみんなで力を合わせ、共に助け合い、みんなが前進できる環境が、そこにはあります。

みんなに考えさせる教育

全体での朝の会で校長先生は生徒たちに問いかけるんです。

校長:「学校の周りの雑草が綺麗になっているのは、あれは誰がやってくれていると思う?」

全体に聞いて、次は名指しで「○○さん、誰が綺麗にしてくれてると思いますか?」と。

皆さんは小学生のころ、そんなこと考えたことってありましたか?

私はなかったように思います...私だけかもしれませんが(笑)

周りの環境は誰のおかげであるのかの理解を小学生低学年にも、理解させ、感謝の気持ちを育ませています。

校長:「この大空学校は誰がつくっていくものだと思う?」

また名指しで生徒に答えさせます。

生徒:「自分です」

校長:「自分って誰?」

とまた問いかけます。

校長:「自分って誰だか手挙げて」

全生徒が手を挙げる。

こんなシーンがあります。

生徒1人1人に、自分たちが通っている学校がどんなところか知ってもらい、確認させます。

「みんなで作っていく、安心して通える学校です」と。

とても印象的でした。

こうやって生徒たちの心に落とし込んでいくんですね。

個を尊重する、あるべき教育の姿

みんな違ってみんな良い。

大空小学校はまさにその言葉が似あう学校に感じます。

校長先生の考え方

例えば、プールの授業。

皆さんは、プールの授業って好きでしたか???

100mを簡単に泳ぎきる子もいれば、浮くことさえ困難な子もいる。

生徒それぞれ、スタート地点が違うのは当たり前。

恐らく多くの学校は「100m泳げるようになる」ことが目標だとして、その目標に対して生徒がどの程度できるかで評価をつける傾向があります。そうすると、もとから泳げる子は有利で泳ぐのが苦手・水が怖いなんて子は評価が低く。。。

私もこれはかなり共感できます。というのも、水泳は私の不得意分野だから(今も)。

どれだけ頑張って真面目にやってても潜るのさえ少し勇気が必要だった当時(小学生低学年)の私が25m泳ぎ切るとか、飛び込むとかハードルが高過ぎました(笑)

当然プールの評価は、めちゃくちゃ悪かったわけではないですが5段階評価で示すなら3くらいですかね。

校長先生が仰ってたのはこんなようなこと。

100m泳ぐのが簡単な子でも、だからといって何も努力しないでいる子の評価は、

最初水に浮くことさえままならなかったのに最後には浮けるようになった子よりも低くあるべき。

評価は1人1人見てすべき。

なので100m泳げる子よりも、泳げない子の方が評価が高い場合もあるということ。

なかなかそういった評価をしてくれる学校って多くないのではないのかな…と思います。

ケース①学校に通えなかったSくん

3年間まともに学校に通えず、「学校というものは自分をいじめる存在」というイメージが植え付けられてしまっていたSくん。

そんなSくんが大空小学校に転校してきて、最初は学校から何度も逃げ出そうと脱走したりするたびに先生たちが追いかけて、、、

Sくんにとっては、まず学校にいることそのものが課題。クラスの中に入っていきなり勉強をできなくても、まずは学校に居続けることが1つ目にクリアしなければならない項目になります。

転入してきたSくんに対して校長先生が質問。

校長:「Sくんは何年生ですか?」

Sくん:「4年生ですけど、何か?」

校長:「何かはいらない。はい、もう一度言い直して」

Sくん:「4年生ですけど」

校長:「けどはいらない。はいもう一度」

Sくん:「4年生です」

校長:「よろしい」

このやり取りに思わず笑ってしまったが、ここまで正す校長先生は他にいるだろうか。

Sくんは学校でクラスメイトと遊ぶことにも慣れていなかったので、みんなと遊ぶことで何が楽しいのかも知りませんでした。

そんなSくんの状況を校長先生がクラスのみんなに説明して、

「みんなと遊ぶ楽しさがわからないから、教えてあげてほしいの」

と伝えているシーンも。

大空小学校の生徒はみんな、校長先生の話に耳を傾けるんですよね。普通の小学生なんか、校長先生の話を聞くと言ったら入学式や始業式、終業式の時くらい。。。

それもつまらない話が大半なので、基本的にみんな上の空。

先生のサポートが生徒たちにしっかりと行き届いているので、Sくんもだんだんクラスに馴染んでいきます。

徐々に問題なく楽しく学校に通えるようになっていったSくんの姿に、お母さんもものすごく嬉しそうでした。

前は学校から帰ってきても鉛筆もピカピカ、ランドセルの中も整理整頓されてたけど

最近は鉛筆もすり減って短くなってて、ランドセルの中もぐちゃぐちゃ、靴も汚れてて

学校でちゃんと何かみんなとやってきたんだな♪

というのがわかって(^^)

お母さんはSくんの変化に喜びを隠せない様子でした♡

学校が、先生たちが、生徒たちが、みんなが1人の子を変えたんですよね。そう考えると周囲の環境ってものすごく大切なんだと感じます。

その子の未来にとっても、大空小学校はとっても大きな存在。

ケース②算数のある問題がわからないPくん

ある日、算数の問題を解いていたとき。

Pくんはある問題の答えがわからなかったので「わからない」

と解答用紙に書いたそう。。。

それを見たCくんはこう言ったんです。

Cくん:「わからないって書いちゃダメ!何か答え書かないと」

そのことがキッカケで2人の関係に少しヒビが入り、喧嘩になりました。

校長先生はクラスメイトの前で、しっかり叱るんです。みんなで今回起きたこの問題がどういうことか、どのように捉えて欲しいか伝えるんです。

校長:「CくんはPくんが算数の問題わからないから、わからないって書いちゃダメって言いました。でもそれは間違ってます。Pくんは2年くらい学校に行けてなかったことが多く、その分みんなよりも勉強ができてないのでわからないことがあって当然。

Cくんがわかることは、Pくんもわかるだろう、なんて思ってはいけません。自分基準で考えてはいけません。いろんな人がいます。

Cくんはできるなら、できないPくんを助けてあげてほしいの。できるように教えてあげて」

このあと、CくんはPくんの目を見てしっかりとこう言うんですよ。

Cくん:「算数でわからない問題があるのに、わからないって書いちゃダメって言っちゃってごめんなさい。」

2人とも握手して和解。

ただの「ごめんなさい」でなく、しっかりと何がごめんなさいなのかまで言わせている、

言えているところがすごくないですか!?

大人でさえ、「何がごめんなさい」なのか「何がありがとう」なのかをきちんと言えない人が多い気がします(私も含めて)。

小学生でもしっかり言えているのに、とても恥ずかしい、情けない気持ちにもなります。

やはり、大人になっても子供から学ぶことって尽きないですよね。

常に学ぶ姿勢が大事だなと痛感。

見習うべき先生の姿

なんか違うんですよ。私が知ってる学校の先生と!

担任はあるものの、担任だから自分の持っている生徒全ての責任を負わせられるとかではなく

学校にいる先生たち全員で協力しあい、手を貸しあって問題を解決していきます。善き仲間同士助け合うという感じです。

先生同士にも信頼関係が気づけているし、だからこそ映画を見ていても生徒たちにも信頼関係を築きやすいんだと感じる場面がちらり。

ベテラン先生が新しい先生にも、本気で指導。

これは絶対にしてはいけない、ということはハッキリ相手の前で伝えてどんどん改善していく。面倒見が本当に良いんです。

職員室に先生が入ってきて、他の先生に自分の生徒のこと(○○できるようになった!こんなことがあった!)をシェアする場面もありました♪

そうやって気軽に先生方が自分たちの生徒の話ができる、相談ができる環境って最高ですよね✨ 働きやすいですし、風通しが良いのは生徒たちやその保護者さんたちにも伝わるものだと思います。

大空小学校から学べること

大空小学校が掲げる理念や目標は綺麗ごとだ、理想に過ぎないみたいに思う方も必ずいると思いますが、理想を追い続けないでどうするんだと私は考えます。

理想を追い求めるからこそ、人が考え、成長できるんだと。

私が大切にしていることの1つですが、「ひとりの人間としてどう生きるか」ということにものすごく深く関わっていると思います。

教育は体験、体感するもの。

何が正しい教育なのかは難しい面がありますが、小さいころから何が良くて何がダメなのか。

そのことをしっかりと伝え、導いていく役割が大人にあると強く感じました。

それは学校の先生にならなくても、職場でも、子育てにもどこでも活かせるもの。

できなかったことが少しずつできるように、わからなかったことがだんだんとわかるようになっていく子供たちの姿に、ほっこり♪

子供の笑顔ってすごいパワーですよね。無邪気な笑顔がどれだけ周りを救うか、計り知れない部分があると思います。

私がもう1度小学校に行くのなら、大空小学校に通ってみたいですね✨

もしくは自分の子を通わせてみたい(笑)

そんな学校が、大空小学校です(^^)

※映画『みんなの学校』公式HPはこちらへどうぞ♪

さらに映画の予告編はこちらでーす!

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